Vol.538 事実と意見・管理会計論

私が本や文章を読むときに意識していることがあります。

書かれている内容が「事実」なのか「意見」なのか、です。

ただし、小説の類を除きます。 

会議での議事録は「事実」を書きますが、

ビジネス本や管理会計本などは「事実」と一緒に著者の「意見」が書かれています。

仕事でのメールや連絡事項、人前で話すときも同じです。(これは私の意見)

 

書店で会計専門誌をめくっていると管理会計の記事が目にとまりました。
「経理部門は人材不足」

書いているのは公認会計士です。

 

これが現実なのか!

正直驚きました。

次のような内容です。


 

--- 抜粋(要約) ---

 

【人材不足】
経理人材の不足は深刻で「会計離れ」は2010年ごろから始まっている。

(1) 会計大学院:18校で創設されたが2010年以降6校が募集停止
(2) 公認会計士試験:願書出願者は、2010年度から2019年度にかけてほぼ半減
(3) 税理士試験:受験者数は、2010年から2019年にかけてほぼ4割減
(4) 日本商工会議所・簿記検定1級:申込者数が、2010年度から2019年度にかけて約44%減

原因は「会計不祥事と人工知能(AI)」。
2011年のオリンパスの粉飾決算、2015年の東芝の不適切会計事案などが続き、
大企業の会計監査に対する信頼が損なわれた。

また、AIにより公認会計士や税理士の仕事がなくなるという論文も発表された。
1.99%の確率で税務申告代行者の仕事を奪い、
2.98%の確率で簿記、会計、監査担当員の仕事を奪い、
3.94%の確率で経理担当者、監査法人の仕事を奪う、
と予想した。

--- 抜粋終わり ---

 


「会計離れ」に関しては出典が載っているのでこれは「事実」だろう。
会計不祥事も事実である。
「大企業の会計監査に対する信頼が損なわれた。」は筆者の意見だが、これも事実である(と思う)。

私はAIに関するこの論文を読んでいないので意見はできないが、
「99%~94%の確率」はどのようにして計算したのか、興味深い。

管理会計についても書かれています。
出だしの1行、

『管理会計で最も重要なものは「予算管理」であろう。』

「管理会計・最も重要・予算管理」という表現が気になり、この記事を一読しました。
この中で「管理会計=予算管理」というのは読んでいて十分に伝わってきます。
ところが、なぜかすっきりしません。

「筆者は何を言いたいのだろう?」

何度か読み返しました。
その文章がこちらです。
4月4日(火)までの公開です。

●『経営意思決定に役立つ管理会計』
  ⇒ https://www.mxpro.jp/vol-538-1/

「大企業の多くは予算管理を行っている」というのは、ほかの記事でも読んだことがある。

たしかに「予算管理=大企業」という印象が強い。

 「予算」という単語を聞くと、私は「役所(予算は使い切るもの)」を想像してしまう。

MQ会計では「計画」というコトバを使う。予算と計画は根本的に意味合いが違う。

 

●予算と実績の差異をどう考えるか

たとえば会計レベルでの売上目標と実績との差異が出たとしよう。

会計で集計される差異は、「部門や部署の金額の差」にすぎない。

そして「達成率」という率で評価してしまう傾向があるのに対し、

続きはこちらから

  ⇒ https://www.mxpro.jp/vol-538-2/

 


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【発行元】株式会社アイティーエス 
【発行責任者】宇野 寛
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