生産性が低い!あるコンサルタントの指摘

 

利益が見える戦略MQ会計(かんき出版)

の著者が伝える「MQ会計と原価計算」


ある鉄工所での出来事です。
社員60人ほどのこの会社は鋼材を仕入れ、加工して製品に仕上げます(受注生産)。
利益は出ていますが残業が多く、業績は伸び悩んでいます。
そこで、知り合いに紹介してもらったコンサルタントに依頼することにしました。

あるコンサルタントの指摘

ある日、コンサルタントがやってきます。
ひととおり工場を見たあと、
提出してもらった資料を見ながら、彼が言いました。
 
・売上は少しずつだか伸びている
・原価率も同業他社と比べて高いわけではない
・ただ、生産性が低い
 生産性さえ良くなれば業績はもっと伸びるはず
 
「私がこれから指摘する箇所を改善していってほしい。
 そうすれば、生産性がいまよりは2割アップします。
 生産性があがれば原価率は3%~5%は改善するはずです。」
 
「生産性の向上はそのまま利益に直結するので、
 私の計算では、いまの利益の3倍にはなりますよ。」
 
生産性はたしかに低いと、つねづね感じていた社長は、
コンサルタント(もと、大企業の製造部長)に、
1年間指導をお願いすることにしました。  
             ・
この話は、私が過去に伺った企業で実際にあった出来事です。
結論を先に言うと、
半年を過ぎたころ、製造現場から反対意見が出始めました。
 
「このまま言うことを聞いていたら、
 生産性は低下するし、納期遅れが発生してしまいます」
  

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