能率と効率

 

利益が見える戦略MQ会計(かんき出版)

の著者が伝える「MQ会計と原価計算・パート4


『生産性(せいさんせい、Productivity)とは、
 経済学で生産活動に対する生産要素(労働・資本など)の寄与度、
 あるいは、資源から付加価値を産み出す際の効率の程度のことを指す。』
 
この説明を読んで、
 
「おお、なるほど!」
「難しい言葉が並んでいるだけで何のことかよくわからない」
 
さて、あなたはどちらですか?
  

そもそも「生産性」ってなに?

「生産性って、経済学なの?」
 
私は、この説明をいきなり読まされ、あるいは解説されても
なんのことなのか、わかりません。
日本語なのである程度は理解できるのですが、
「ふーん、それで」という印象です。
 
私がこのなかで一番理解できない「ことば」は、「付加価値」です。
 
以前、この「付加価値」について調べたことがありますが、
付加価値を算出する方法が6つもあり、
どれが正しいのか、算出の目的は何なのか?
この先の経営を考えたときに、どれもしっくりこないのです。
 
もう少しわかりやすものはないか、探してみました。
 
『Input(インプット)に対しての
 Output(アウトプット)の比率』
 
これならイメージがわいてきます。
「Input」、
会社でいえば“労働力”や材料、設備、資金などの“投入物”
と書いてあります。
 
なるほど、
 
パチンコに置き換えるとInputは、
パチンコをやっている間の労働力、資金
Outputは、景品(成果物)です。
 
「Input=労働力」に絞って考えてみることにします。
労働に関する生産性の指標は3つあるようです。
 
1.物的労働生産性 ・・・・・・・ Output は生産量
2.価値 労働生産性 ・・・・・・・Output は生産額
3.付加価値労働生産性 ・・・ Output は付加価値
 
やはり、付加価値はピンときません。
 

能率と効率

生産性と生産効率との違いを調べているうちに
「作業効率」や「能率」という単語が出てきます。
じゃあ、能率と効率はどこが違うの?
全然違うのです。
 
最初に「能率」と「効率」の違いです。
 
どちらも「仕事の割合」と書いてあります。
 
◎能率は、一定時間内にできあがる仕事の割合、はかどり方のこと。
 時間に対してできる量・達成度が比較される。
 一定時間内にできる出来高が多ければ「能率が良い」、
 低ければ「能率が悪い」となる。
 
◎それに対し効率は、使った資源や労働、賃金に対して得られる
 成果割合のこと。
 ・機械効率
 ・エネルギー効率
 ・燃費
 ・コストパフォーマンス(費用対効果)
 ・報酬に対する成果
 などです。
 
生産性と生産効率の話に戻ります。