前回のメルマガ『税理士Sさんからのメール』に、
ある女性税理士の方からメールをいただきました。
社長方も参考に、ぜひご覧ください。
今回のメルマガを読んで、Sさんと同じような経験をしました。
感想を書かずにはいられなくなり、メールを差し上げます。
私は、税理士試験を受験する前に
経理学校で簿記会計を教えていた経験があります。
これから資格を取得しようとする人たち、
試験に合格することが目的の生徒さんたちです。
Sさんの感想にもあったように、
まさに勉強のための会計を教えていたわけです。
・
税理士を目指そうと決意したのは、手に職をつけたいと思ったからです。
「税理士になって何かをしたい!」というような特別な想いはありません。
それなりの年数がかかりましたが無事合格。
もともと簿記会計は好きな方でしたので、
この知識が社長さん方のお役に立てば、という程度です。
開業後は幸運にも関与先企業に恵まれ、さあやるぞ!
もちろん専門は税務会計です。
途中、管理会計にも興味をもつようになり、専門的に学びはじめました。
ですからMQ会計に出会うまでは、それなりに分析の自信もありました。
ある時期から疑問をもちはじめます。
相手は経営者、私は経営の素人。
税理士の試験科目に経営はありません。
経営については興味もなかったし、
真剣に学ぼうとしたこともありませんでした。
経理担当者と話をする分にはなんの問題もないのですが、
社長とお会いするときは
・今日は何を話そう? という不安感
・何か役に立つような話をしなければならない
・でも社長はその業界のプロ、
知ったかぶりをしたところで恥をかくだけ
社長と話をするのが、だんだんと苦痛になっていきました。
世間話はもっとも苦手です。
無難なところで、やっぱり数字や分析の話になってしまうのです。
・決算書をわかりやすく解説するにはどうする?
・棒グラフや円グラフを使ってわかりやすい資料を作る
・数字だけの帳表よりはましだろう!
あるとき、Sさんと同じように「未来XX図」の研修に参加しました。
決算書をどう商品化していくのか、
どうやって事務所のブランドを作り上げていくのか、
解説のしかたや見せるための手法など、所詮テクニックにすぎません。
決算書に疑問をもちはじめていたので、導入する気にはなれませんでした。
「このままでは、私自身満足を得られないし社長方にも迷惑がかかる」
「この先、私はどうすればいいのだろう?」
悩み考える日々が続きました。
そんなとき、定期的に訪問しているある会社の社長から聞かれます。
「XXさんはどうして税理士になったのですか?」
そして会社を創業した理由を話してくれました。
そうか! 世の中の多くの社長方は、想いを持って経営をされている。
しかも、時間をかけて、お金をかけて、自分よりもまず社員を、
社員の家族をと、命がけで。
決算書の解説を聞かされる社長方は、その間は貴重な時間です。
懸命に経営されている方々に、税理士は「税務会計」を通して
何ができるのでしょうか。
何をすべきなのでしょうか。
「そうだ、社長方も同じように悩んでいるに違いない」
売上のことだったり、
資金繰りのことだったり、
社員教育のことだったり、
新製品の開発のことだったり、
つまり社長が考えているのは常に「この先の未来のことなんだ!」
これまで、良いと思って手当たり次第に参加していたセミナーを、
社長方と一緒になって考えられる(専門的でない)ものに絞り込みました。
MQ会計というものが世の中にあることを知り、
参加したのがMQ会計を開発された西順一郎先生のMG研修でした。
その場で『利益が見える戦略MQ会計(かんき出版)』を購入し
読み始めました。
これを書いた宇野寛さんという人は何者なのだろう???
興味が湧いて、メルマガも登録しました。
ずいぶん辛口だな、税理士の悪口も平気で言うし、
税理士を敵に回している感じもしました。
たしかに、、、言っていることは当たっているなぁ
納得できる部分もたくさんあります。
メルマガのバックナンバーも時間を忘れて読みました。
是非、宇野さんに会って直接話しを聴きたいと思い
宇野さんのセミナーに参加しました。
そして、感じたことは、、、
社長方が税理士に求めているものは、
決算書の分析や解説でも、
売上を上げるための手法でも、
経営のアドバイスでもない。
税理士が伝えられるものは、利益を増やすための「正しい考え方」。
正しい考え方があって、はじめて手法が役に立つのではないのか。
ホンモノのMQ会計に触れてみて(MQもどきではなく)、
気がつきました。
MQ会計の本質を社長と一緒になって学び、
一緒に実践してこそ、業績アップに貢献できる、と。
税理士が社長方に真剣に向き合うのであれば、
指導する立場(先生の立場)から、経営の現場へと入り込み、
社長と一緒になって、取り組んでいかなければなりません。
だからこそ、けっして難しくはなく、専門用語も使わずに、
それでいて経営の本質、収益構造の本質までたどり着くことができる
ホンモノのMQ会計を学んでほしいと思います。
・決算書を経営に活用しなければ、、、
・社長方に指導してあげなければ、、、
・きれいなグラフにして報告してあげなければ、、、
・わかりやすい図表で説明してあげなければ、、、
・きちんと解説してあげなければ、、、
という義務感や思い込み、そしてテクニックばかりの追求、
いったい、いつ、誰が言い出し、やりはじめたのでしょうか。
この根本的な部分、問題を、考え直す時期に来ていると思います。
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